📋 この記事でわかること
先に結論
体外受精は2022年4月から保険適用(3割負担)になりました。以前は1回30〜50万円かかっていたものが、保険適用後は1回10〜15万円程度に。さらに高額療養費制度も使えます。
体外受精(IVF)とは
体外受精(IVF: In Vitro Fertilization)は、女性の卵巣から卵子を採取し、体外で精子と受精させ、受精卵を子宮に戻す不妊治療です。
人工授精と異なり、受精を「体外」で行うため、卵管閉塞・重度の男性不妊・原因不明不妊など様々な原因に対応できます。
| 治療法 | 受精場所 | 1回の妊娠率 | 費用(保険3割) |
|---|---|---|---|
| タイミング法 | 体内 | 10〜15% | 数千円 |
| 人工授精 | 体内 | 5〜10% | 1〜2万円 |
| 体外受精 | 体外 | 20〜40% | 10〜15万円 |
参考:日本産科婦人科学会「ARTデータブック2022」
2022年保険適用でいくら変わったか
| 項目 | 保険適用前(全額自費) | 保険適用後(3割負担) |
|---|---|---|
| 採卵・培養費 | 20〜30万円 | 6〜9万円 |
| 胚移植費 | 5〜10万円 | 1.5〜3万円 |
| 1周期トータル | 30〜50万円 | 10〜15万円 |
✅ 保険適用の条件(2024年時点)
・法律婚または事実婚のカップル
・女性が43歳未満であること
・採卵:通算6回まで(40歳以上は通算3回)
・胚移植:通算6回まで(条件同上)
参考:厚生労働省「不妊治療の保険適用について」
1回あたりの費用の内訳
採卵周期(卵子を採る周期)
| 項目 | 費用目安(3割負担) |
|---|---|
| 診察・超音波検査 | 2,000〜5,000円/回 |
| 排卵誘発剤(注射) | 5,000〜20,000円(周期による) |
| 採卵手術 | 30,000〜50,000円 |
| 精子調整・受精 | 5,000〜10,000円 |
| 胚培養費 | 10,000〜20,000円 |
| 採卵周期合計 | 約50,000〜100,000円 |
凍結胚移植周期(受精卵を戻す周期)
| 項目 | 費用目安(3割負担) |
|---|---|
| ホルモン補充 | 5,000〜15,000円 |
| 胚移植処置 | 15,000〜30,000円 |
| 判定・血液検査 | 2,000〜5,000円 |
| 移植周期合計 | 約20,000〜50,000円 |
使える補助金・制度
高額療養費制度
1ヶ月の医療費が一定額(所得により約5.7万〜15万円)を超えた場合、超過分が払い戻されます。採卵周期のような費用が高い月に特に有効です。
自治体の不妊治療補助金
保険適用外の治療(先進医療など)に対して独自の補助を行う自治体があります。お住まいの市区町村に確認を。
医療費控除(確定申告)
年間10万円(総所得の5%)以上の医療費は確定申告で控除できます。交通費・薬代も含められます。
参考:国税庁「医療費控除の概要」
トータルいくらかかるか
体外受精は1回で妊娠できるわけではなく、複数周期試みることが多いです。
| パターン | 費用目安 |
|---|---|
| 採卵1回+移植1回(成功) | 10〜15万円 |
| 採卵1回+移植2〜3回 | 15〜25万円 |
| 採卵2回+移植4〜6回 | 30〜50万円 |
⚠️ 先進医療・保険外オプションに注意
ERA検査・タイムラプス培養・PGT-Aなど、クリニックが提案する追加オプションは保険外。1つ5〜20万円以上になることも。全て受ける必要はなく、担当医と相談して必要なものだけ選びましょう。
※ 本記事の費用は目安です。クリニック・地域・処置内容により異なります。最新情報はクリニックにご確認ください。